名もなき未知

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わかばちゃんと学ぶ Git使い方入門を読んだ

こちらの本を読みました。良かったので共有します。

わかばちゃんと学ぶ Git使い方入門〈GitHub、Bitbucket、SourceTree〉

わかばちゃんと学ぶ Git使い方入門〈GitHub、Bitbucket、SourceTree〉

わかばちゃんと学ぶ Git使い方入門〈GitHub、Bitbucket、SourceTree〉

本の全般の感想

一貫してGitの話です。この本のどこがいいかといえば、 一貫して概念を教えていて、Gitコマンドが殆ど出てこないところにあります。

そして、その概念が恐ろしくわかりやすいのです…。素晴らしいです。 概念から入ってコマンド〜みたいなGitの本はいくつかこれまでも見てきましたが、ヴィジュアルに特化していて基本操作をほとんど抑えているのは素晴らしく、プログラミングを始めたばかりの人にも勧めやすいなと感じました。

SourceTree、お前はすごいぞ…。

どこが読みやすいか?

なぜそれが必要になるかというWhyが詰まったマンガの部分と、どうすれば実現ができるかという説明の部分があり、この構成が素晴らしいと感じます。あれこれ機能がこうあるよ〜便利だよ〜って変に描いてないのがいいです。

特にSESSION05のコミットしてみようとか、笑えるし印象に残るので好きですね。登場キャラクターが個性的ですが、親しみやすさがありその点も素晴らしいと思います。

説明パートではスクリーンショット中心の操作説明が非常に素晴らしいと思います。普通はこの辺を操作して… と言うものが文章だったり、スクショが数枚合ったりしますが、本書では1つ1つの操作を丁寧にスクショしてあるため、まず間違えないで操作できると思います。

イラストを使った概念の説明もわかりやすいです。個人的に一番勉強になったのはSESSION21のプルは実際には何をしているの?でした。リモートブランチ、リモート追跡ブランチ、ローカルブランチの関係が非常にわかりやすく、この図を使ってそのまま説明ができちゃいそうです。(他の人にGitを布教する時に覚えとかないとですね…)

少しだけ応用的な操作も触れている

Gitというと、add, commit, marge, rebase, push, log の操作ができると良いのですが、cherry pick, squash, stash, revertにも触れているのがすごいですね。実際これらは知っていると、何か問題が合った時に対処がしやすいです。このへんバンバン使ってますね普段…。(誤字修正コミットをまとめたり、変なものを入れてpushした時に慌ててrevertしたりとか)

他の機能にも興味を持ってもらえるきっかけになると思うのでいいですね。

買うべき人たち!

  • Gitを学ばなければいけない人
    • 言わずもがな
  • Gitを教えなければいけない人
    • 複雑なコマンドを教えなくてもSourceTreeでほとんど完結出来るんやで、って説明できるよ
  • これから就職・転職を考えるエンジニア
    • GitHubを使いこなして作ったものをアピール & Git使えますアピールしましょう

真似したいところ(本を書く人視点で考えたポエム)

本というのはデザインが全てではないか、と思った。ユーザーの体験を最大限に考え、実現したものが本書なのではないか。おそらく、この本を読んで不快になる人は殆どいないだろう。それくらいユーザー体験に配慮した完成度の高いデザインだと思う。

現状、マンガでわかる、と銘打たれているものの合間合間でマンガやイラストをちらっと入れておき、なぜ必要なのか、そして概念の説明が不足していると感じる本は多い。

しかしそれらに足りないのは、どう考えてもユーザー体験の考慮不足であろう。知っている人からするとどうしても目線が高くなりがちで、入門者が見上げている時に見えているものが死角となり、見えなくなるのではないだろうか。

湊川さんが以前公演で話していたとき(おそらくCodeIQの感謝祭)、新しくやってみる時には細かくメモを取っていると聞いた。これが一番大事で、何度でも入門者の気持ちを復元し、入門者が見上げるものをもう一度見ながら書くことで、ユーザー体験を最大限に引き出すことが出来ているのではないだろうか。

残念ながら、自分自身もメモとか全く取っていないので、例えばプログラミングを初めて触ったときの気持ちになるのはとても難しいかもしれない。でも新しい技術でわからないものに挑戦したときの気持ち、感想というものはメモすることが出来る。 自分もそうやって入門者の気持ちを忘れないようにすることで、いいものがもしかしたら書けるかもしれない。

自分はまだ1つも上げられていないので、まず四苦八苦して1本上げてみてから、改めてこの時点で考えていたことを考え直そうと思った。

…がんばろ。